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Which school?

パイロットになるには大学はどこ?
在学中に資格が取れる7校

学校選びで、あとから後悔したくない。費用や入学の条件を見比べながら、決める前に確かめておきたいことを順に整理します。

結論

パイロットになるには大学や専門学校で訓練を受ける方法があり、日本国内で在学中にパイロットの資格まで取れるのは私立大学6校と専門学校1校の計7校です。ただし訓練費まで含めると多くの学校で2,000万円を超えるので、費用を抑えたいなら、一般の大学に2年通ってから国の航空大学校(約509万円)を受ける方法がいちばん現実的です。

本記事では、パイロットになるためにはどの大学や専門学校への入学が良いのかや、実際にどれくらいの費用負担が必要なのかを中心に解説します。

Seven schools

パイロットになれる大学・専門学校

在学中に操縦の訓練があり、事業用操縦士などの資格まで取れる学校は次の7校です。まずは、どんな学校があり、在学中に取得可能な資格や費用感について、目安を把握していきましょう。

学校学部・学科在学中に取れる資格本人が払う総額の目安
東海大学工学部 航空宇宙学科 航空操縦学専攻事業用操縦士・計器飛行証明学費 約714万円+米国訓練の授業料 約11.8万ドル
桜美林大学航空学群 フライト・オペレーション(パイロット養成)コース事業用操縦士(多発)・計器飛行証明約3,142万円
崇城大学工学部 宇宙航空システム工学科 航空操縦学専攻自家用・事業用(単発・多発)・計器飛行証明約2,658万円
千葉科学大学危機管理学部 航空技術危機管理学科 パイロットコース自家用・事業用(多発)・計器飛行証明 ほか約2,516万円(2027・2028年度入学は約2,142万円)※
第一工科大学航空工学部 航空工学科 航空操縦学専攻自家用・事業用(単発・多発)・計器飛行証明 ほか約1,861万円+米国訓練費 約5.3万ドル
工学院大学先進工学部 機械理工学科 航空理工学専攻コースにより選ぶコースにより約2,731万〜5,480万円
日本航空大学校 石川(専門学校)操縦科自家用・事業用(単発・多発)・計器飛行証明 ほか2年制 約1,443万円/4年制 約1,611万円+米国訓練費 約4.6万ドル

日本航空大学校の2年制は、入学の時点で自家用操縦士の資格を持っている人が対象です。高校を出てすぐ入るなら4年制になります。

各校訓練は、米国で行う学校と国内の空港で行う学校があります。たとえば崇城大学は、熊本空港で訓練します。

海外への渡航費や生活費、訓練が延びたときの追加の費用は、ほとんどの学校で総額の外です。何が含まれているかは学校ごとに確かめてください。

国土交通省の資料に載っている範囲では、操縦の課程を持つ大学はすべて私立です。国の機関でエアラインのパイロットを育てる学校は、航空大学校だけです。

出典:桜美林大学 2027年度 総合型選抜 学生募集要項(学納金は2027年度入学、訓練費は2026年度の参考額)/東海大学 2027年度 学費・諸会費一覧表・2027年度 入学試験要項(米国の授業料は2025年度)/工学院大学 訓練費(2026年5月時点、1ドル150円で大学が換算)。2026年10月確認。崇城大学 学費/千葉科学大学 2027年度 入学試験要項/第一工科大学 学費のご案内(2026年度入学)/日本航空大学校 石川 学費・奨学金。2026年9月確認。

Two options

私立と航空大学校、どちらを選ぶ?

パイロットを目指す人がまず迷うのは、「高校を出てすぐ私立の大学に入るか、大学に通ってから航空大学校を受けるか」です。その違いを表にまとめたので確認してみてください。

比べるところ私立の大学・専門学校航空大学校
ご本人が支払う費用費用多くは2,000万円超約509万円
入学時期高校を卒業してすぐ大学に2年以上通って62単位を取ったあと(短大・高専の卒業などでも可)
年齢制限東海大学・桜美林大学は「年齢の制限なし」と案内生まれ年の幅がある(令和9年度募集は平成14年4月2日〜平成19年4月1日生まれ)
在学中に取れる資格事業用操縦士・計器飛行証明など事業用操縦士(単発・多発)・計器飛行証明
卒業までの期間4年(日本航空大学校の2年制は2年)本来は2年。いまは訓練の遅れで3年半ほどかかっている
入試の倍率公表しているのは崇城大学だけ(パイロット特別選抜で3.55倍)10.7倍(令和8年度。一次試験の受験者1,153人÷定員108人)
卒業後の実績パイロットとして就職した割合は年度により61〜93%(私立5校の合計)卒業した524人のうち502人が就職

費用を抑えたいなら、航空大学校を選んでください。高校を出てすぐ訓練に入りたく、家族が総額を出せるなら、私立を選びます。

航空大学校をすすめる理由は2つです。1つは、学費が約509万円と私立よりはるかに安いこと。もう1つは、卒業した524人のうち502人が就職している実績です。

ただし、航空大学校を受けるには、その前に大学2年分(または短大・高専の卒業まで)の学費がかかります。倍率も10倍を超えます。大学に在学したまま受けられるので、受からなかったときも、通っている大学はそのまま続けられます。

航空学生という道もある!

私立や航空大学校ではなく、高卒から『飛行機乗りになりたい』という気持ちが強く、エアラインにこだわらない場合や国防に携わりたいなら航空自衛隊・海上自衛隊の「航空学生」の試験に応募することを検討するのはいかがでしょう。狭き門ではありますが、給料をもらいながら学ぶことができ、うまくいけば将来は幹部自衛官を目指すことも可能になります。

航空学生についてはこちら >

出典:航空大学校 学生募集要項(令和9年度)。約509万円は入学料と授業料を足した額で、要項に合計は書かれていません。就職の人数は『学校案内2027』の「就職状況(63〜68回生)令和8年2月18日時点」。2026年9月確認。

3 Steps

学校を決める前にやる3つのこと

学校の名前を比べる前に、自分が入学の条件を満たせるかを確認するための3つのことを解説しますので、順番に確認していきましょう。

ステップ1 指定の医療機関で航空身体検査を受ける

まず、学校や国が指定した医療機関で航空身体検査を受けます。7校のうち6校が、エアラインのパイロットと同じ「第1種」相当の基準を求めています。

見られるのは視力だけではありません。あくまで一例ですが、東海大学では、血液検査や尿検査で生活習慣病につながる値が見つかり、不合格になった例があると公式サイトのFAQに記載がありました。

また、航空身体検査を受ける時期ですが、前年の結果は効力を失ってしまうので、『出願する年の4月や5月』に受けるようにしてください。

受診の費用は、工学院大学の案内では5〜6万円程度です。工学院大学と日本航空大学校は合格した後に結果を出す形なので、合格してから入学できないと分かることもあります。

補足

航空身体検査に限らず、詳細な応募要件等は、各校の公式サイトで確認してください。ご不明な点は、資料請求や直接連絡するなど、個々人が積極的に相談することが大切です。

ステップ2 英語のスコアを取っておく

パイロットは、航空無線や空港スタッフなどとのやりとり等の業務で、英語を用いる機会があるため出願基準に英語力を確かめられる学校がほとんどです。

海外で飛行訓練を受ける、第一工科大学は点数の条件がなく、英語力を面接で見ます。米国で訓練する学校も多いので、早めに取っておいて損はありません。

求められる種類は、主に英検(級とCSEスコア)、TOEIC L&R、TOEFL の3つで、下記の通り、学校ごとに出願できる基準が異なっています。

学校出願の基準(例)
東海大学英検2級かつCSE2050以上 など
桜美林大学英検2級以上またはCSE1980以上、TOEIC L&R 550以上 など
崇城大学英検2級以上 など
千葉科学大学TOEIC 450以上、TOEFL 400以上、英検2級以上
工学院大学一般はCSE1800・TOEIC L&R 400 など/推薦はCSE2050・TOEIC L&R 500 など
日本航空大学校 石川英検準2級以上 または TOEIC 500以上(総合型選抜)
第一工科大学点数の基準なし(英語の面接で見る)

各スコアのレベル目安

英検2級は、「高校卒業程度」で、社会生活に必要な英語を理解し、使用できるレベルです。
英検準2級は、「高校中級程度」で、日常生活に必要な英語を理解し、使用できるレベルです。
TOEIC L&R の400〜550点は、「通常の会話で最低限のやりとりができる」「日常生活の用は足せる」のあたりです。
※.TOEIC L&R:リスニングとリーディングの試験です。

ステップ3 学費について

パイロット資格を目指す私立の多くは、学費とは別に訓練費(飛行を含む実地)を支払う必要があります。また、米国での訓練費をドルで払う学校の場合は、為替レートにより金額が変化するため注意が必要です。

一例ですが、工学院大学の公式サイトでは、海外で訓練するコースを選ぶと、ビザの申請時に550万円以上の銀行口座預金残高の証明が要ると案内しています。

パイロットという職業は、航空会社の自社養成のような、企業が費用の全てもしくは一部を負担をして育成してくれる制度もあります。

正直、多額の費用を捻出できない場合は、自社養成枠への方向転換を推奨します。

よく、医大の学費は高いという噂がありますが、パイロットになるのも医師になるのも、大学等を選んで目指す場合には同レベルの資金が必要になるのでご家族でよく相談し合うことが大切です。

Scholarships

学費を下げる制度はある?

あります。ただし、訓練費をまるごと賄える制度は見当たりません。

制度返す?金額対象
東海大学 留学奨学金返済不要総額150万円米国ノースダコタ大学で訓練する学生全員(2026年度の予定)
桜美林大学 操縦士養成奨学金返済不要(学納金から差し引く)合計300万円最大10名
千葉科学大学 特別修学支援制度返済不要(学費を下げる)年間の学費を535,800円まで減額2027・2028年度の入学者全員
「未来のパイロット」奨学金要返済(無利子・卒業の翌月から10年)500万円提携する8機関で合計最大27人。訓練費だけが対象

国土交通省が、産学官連携のもと整備した「未来のパイロット」は、入学前から審査が受けられます。学校により対応が異なるため、詳細は各校の公式サイトや資料をご確認ください。

大幅に安くはならない

崇城大学や工学院大学には授業料を減らす制度もありますが、訓練費は対象外です。いちばん重いのは訓練費なので、制度の利用だけで総額が大きく下がるとは考えないでください。

出典:2026年度「未来のパイロット」無利子貸与型奨学金募集要項(一般社団法人 航空機操縦士育英会)。金額は各校の募集要項での案内。2026年9月確認。

After graduation

卒業すれば必ずパイロットになれる?

ひとまず、大空を飛ぶための下準備は整いますが、そこからは『就職活動』が待ち構えています。

国土交通省の資料によると、私立5校の操縦課程を卒業できた割合は年度により70〜94%でした。卒業した人のうち、航空会社などにパイロットとして就職した割合は61〜93%です。学校によりますが、入学した10人のうち3人が卒業に届かなかった年もあります。

一方、航空大学校は卒業した524人のうち502人が就職しています。私立を選ぶなら、説明会で「入学した人のうち何人が資格を取って卒業しているか」を聞いておくと安心です。

卒業した人の中には、別の仕事に興味が湧いて、他の職種に就いたという人もいます。(編集部員の知人)

また、国内の主要エアラインへの就職が叶わなかったとしても、小さめの航空会社もあります。資格を取得して、英語力を磨けば、海外での活躍の道もあるので視野を広く持ちましょう。

出典:国土交通省『航空整備士・操縦士の人材確保・活用に関する検討会 最終とりまとめ 参考資料』(令和7年3月)PDF 35ページ「私立大学の養成状況及び就職状況(2023年7月時点)」。平成27〜令和4年度の卒業生。対象は当時の5校なので、いまの7校とは顔ぶれが違います。

Without a school

自費で学校に行かずにパイロットになる方法

高額な学費を払えない人のほうが世間的には多い実情は否めません。しかし、だからといって夢を諦めないでほしいと編集部一同は思います。

自費で支払えなくとも、パイロットに憧れ、しっかりと勉学に励むことに向き合い続け、決して諦めない強い意志があれば、他にも良い選択肢はあるんです。

1つは、航空会社が大学の卒業者などを採用して社内で育てる「自社養成」です。訓練費の負担のしかたは会社によって違いますが、一から学び、パイロットを志す人を支援する仕組みを整備しています。

もう1つは、航空自衛隊の航空学生です。高校の卒業者などが対象で、18歳以上24歳未満であることと、試験に合格する必要がありますが、自衛隊地方協力本部に相談しながら学生のうちからガッツリ準備すれば道が拓ける可能性はあります。

他には、防衛大学校に進む道もあります。卒業後、航空自衛隊・海上自衛隊へと分かれる中で選抜されれば、パイロットへの道が拓けます。

Summary

まとめ

パイロットになれる大学・専門学校は、訓練費まで含めると多くの学校で2,000万円を超えます。教育費用を抑えながら、エアラインで働きたいなら、大学に2年通ってから航空大学校を受ける道がいちばん現実的といえます。

医者とパイロットは、よく比較対象とされますが、人それぞれの人生なのでパイロット(パイロット)になりたいなら計画的に行動してください。

乗客乗員の命、だけではなく『楽しみ』を守るために、機長を目指し、突き進んでください。

夢は諦めが悪い人が実現できます!!

See you again !!

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