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Who suits the job

パイロットに向いている人の特徴とは?
必要なスキルと適性検査

「自分のような普通の人でも務まるのだろうか」と迷っている人に向けて、求められる人柄と、あとから身につけられるものの違いを一緒に確かめていきます。

結論

パイロットに向いているのは、冷静に判断でき、仲間と協力し、素直に学び続けられる人です。特別な才能は要らず、必要なスキルの多くは訓練の中で身につけていくことができますから、焦らないで大丈夫です。

パイロットというと、生まれつき何でもできる人だけがなれる仕事だと思われがちです。けれども、操縦席に座る人たちも、訓練を積み重ねて一人前になってきました。向いている人の特徴から、必要なスキル、適性検査、向いていない人の傾向まで順に紹介していくので、自分に当てはめながら参考にしてみてください。

Traits of people suited to being a pilot

パイロットに向いている人の特徴

旅客機の操縦席には機長と副操縦士の2人が座り、たくさんの人の命を預かって飛びます。その仕事の場面を思い浮かべると、求められる人柄が見えてきます。

冷静に判断できる人

飛行中は、天気の急な変化や機体の不具合など、予定どおりに進まない場面がいつ訪れるか分かりません。そんなとき、慌てて手を動かすのではなく、いま何が起きているかを確かめ、手順に沿って一つずつ対応できる人が求められます。

冷静さは、生まれつきの性格だけで決まるものではありません。訓練では、さまざまな異常の場面をくり返し経験し、落ち着いて対応する練習を重ねます。ふだんから、焦ったときにひと呼吸おける人は、その土台をすでに持っているといえるでしょう。

仲間と協力できる人

操縦席の2人は役割を分け、互いの操作を確かめ合いながら飛びます。一つの便には、客室乗務員や整備士、管制官など、ほかにも多くの人がかかわっています。

自分の考えを押し通すのではなく、相手の話に耳を傾け、気づいたことは立場に関係なく伝え合える人は、チームの安全を支える存在になります。

素直に学び続けられる人

パイロットは、資格を取得したあとも審査と訓練が続く仕事です。教官や先輩から指摘を受ける機会は、何年たってもなくなりません。

そのたびに言い訳をせず、自分の失敗を認めて次に活かせる人は、着実に腕を上げていきます。分からないことを分からないと言える素直さは、安全を守るうえでも大切な資質です。

自分の体調を整えられる人

パイロットは、航空身体検査を定期的に受けて合格し続けなければ乗務できません。早朝や深夜の勤務もあるなかで、睡眠や食事、運動に気を配り、自分の体を良い状態に保つことも仕事のうちです。

体調の小さな変化に気づき、無理をせずに周りへ伝えられることも、乗客の安全につながります。

責任感が強い人

機長は、その便の安全について最終的な責任を負います。副操縦士も、機長を支えながら同じ便を飛ばす一人です。

責任感は、小さな確認を省かない姿勢として表れます。毎回同じ手順を丁寧にくり返せることが、パイロットにとっての責任の果たし方です。

Skills a pilot needs

パイロットに必要なスキル

人柄とは別に、パイロットには仕事を進めるためのスキルが要ります。代表的なのが、英語力とマルチタスクのスキルです。

英語力

管制との交信は英語で行われます。国際線では、海外の空港の管制官ともやりとりを重ねながら飛びます。

とはいえ、目指し始めた時点で英語が得意である必要はありません。大切なのは、いまの英語力より、これから高めていこうとする気持ちです。航空の英語には決まった言い回しが多く、訓練の中でくり返し使いながら身につけていきます。学生のうちから英語に触れる時間を増やしておくと、訓練での負担が軽くなるでしょう。

マルチタスクのスキル

操縦席では、機体を操りながら計器を確かめ、管制の指示を聞き取り、隣の仲間と声をかけ合います。このように目で見る情報と耳で聞く情報を同時に受け取り、優先順位をつけて動くことを、マルチタスクといいます。

手順を体で覚えるほど、無理なくこなせるようになります。最初から器用にできる人は、なかなかいません。

目指す前に必要なものと訓練で身につくもの

求められるものを、目指す前に必要なものと、訓練の中で身につけていくものに分けると、次の表のとおりです。

目指す前に必要なもの訓練で身につくもの
健康(航空身体検査に合格できる体)操縦の技量と、異常が起きたときの対応の手順
冷静さ・協調性・素直さといった人柄航空の英語
学び続ける意欲マルチタスクのスキル

人柄や英語、マルチタスクのスキルは、選考で土台を見られることもありますが、伸ばしていくのは入ってからの訓練です。英語や操縦に自信がなくても、それだけで諦める理由にはなりません。

What pilot aptitude tests look at

パイロットの適性検査で見られること

パイロットを目指すと、多くの場合、選考の中で適性検査を受けます。覚えた知識を問う試験とは違い、操縦に向いた感覚や、作業のこなし方を見る検査です。

航空会社の適性検査

ANAグループのパイロット採用では、FCAT(Flight Crew Assessment Test の略)というグループ共通の適性検査を受けます。パソコンで約1時間かけて行う航空適性検査と、筆記の心理検査からなり、次の6つを確かめます(出典:FCAT)。

  • 方向や位置をつかむ空間の感覚
  • 機械を操りながら制御する力
  • 目と耳を使って複数の作業を同時にこなす力(マルチタスク)
  • 反応の速さ
  • 計算の速さと正確さ
  • 目で見て状況をつかむ観察力

航空大学校と航空自衛隊の適性検査

航空大学校では、一次試験の「総合」で規則性や空間認識、資料の読み取りなどが問われ、三次試験では飛行訓練装置を使った操縦適性検査が行われます。

航空自衛隊の航空学生では、三次試験で実際に航空機に乗る飛行適性検査が行われます。装置か実際の機体かの違いはあっても、どちらも操縦に近い場面で適性を確かめる検査です。

ふだんからできること

検査で使う感覚に、ふだんから触れておくのもよいでしょう。

  • 地図を見ながら知らない場所を歩き、方向をつかむ感覚を意識してみる
  • 人の話を聞きながらメモを取り、目と耳と手を同時に使ってみる
  • 暗算や、表・グラフから数字を読み取る問題に触れてみる

People who may not suit being a pilot

パイロットに向いていない人

次のような傾向がある人は、パイロットの仕事で苦労するかもしれません。ただ、どれも意識して変えていけるものです。

自分の判断にこだわりすぎる人

操縦席では、相手の指摘を受け入れて判断を改めることが安全につながります。自分が正しいと思い込みやすい人は、まず人の意見を最後まで聞くことから意識してみてください。

失敗を隠してしまう人

小さなミスを隠すと、大きな事故の芽を見落とすことになりかねません。失敗を打ち明けるのが苦手な人は、ふだんから「間違えました」と早めに言う習慣をつけておきましょう。

決まりごとを面倒に感じる人

パイロットの仕事は、決められた手順と確認のくり返しです。自己流で済ませたくなる人は、手順の一つひとつに理由があると知るところから始めると、決まりごとの見え方が変わってきます。

自分の苦手に気づけたこと自体が、素直に学べる人である証しです。向いていないと決めつけず、少しずつ変えていきましょう。

Summary

まとめ

パイロットには冷静さや協調性、素直さといった人柄が求められ、英語やマルチタスクのスキル、操縦の技量は訓練の中で身につけていきます。

いま操縦席に座っている人たちも、最初から特別だったわけではありません。焦らず、できることから一つずつ重ねていけば大丈夫です。まずは、どの目指し方が自分に合うかをパイロットになるにはの記事で比べてみてください。

FAQ about who suits being a pilot

パイロットに向いている人のよくある質問

Q. 視力が悪くてもパイロットを目指せる?

目指せます。第1種航空身体検査では、矯正視力で左右それぞれ0.7以上、両目で1.0以上と定められていて、裸眼の視力は問われません。(レンズの度数には上限があり、自衛隊の航空学生では裸眼の視力にも条件があります。)検査項目はパイロットの航空身体検査の記事でくわしく紹介しています。

Q. 頭が良くないとパイロットになれない?

生まれつきの賢さで決まるものではありません。パイロットになるまでにはたくさんのことを学びますが、求められるのは、学び続ける根気と、分からないことをそのままにしない姿勢です。

Q. 40歳からでもパイロットになれる?

目指せる方法はあります。自社養成には年齢を問わない会社があり、フライトスクールにも募集に年齢の上限を書いていないところがあります。いっぽう、航空大学校は入学する年の4月1日に20歳以上25歳未満、自衛隊の航空学生は18歳以上24歳未満が条件です。エアラインでの乗務は国際線65歳未満、国内線は条件つきで68歳未満までなので、何年飛べるかも考えておきましょう。方法ごとの条件はパイロットになるにはの記事で比べられます。

Q. 適性診断で向いていないと出たら諦めるべき?

諦める必要はありません。インターネットの適性診断は、選考で受ける適性検査とは別のものです。結果は自分の傾向を知るきっかけとして使い、苦手と出たところを意識して過ごせば十分です。飛びたい気持ちが残っているなら、焦らず準備を続けてください。

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パイロットの仕事の全体像は、パイロットとはの記事でまとめています。